ユニバーサルデザイン

Universal Design。UD。「ユニバーサルデザイン」は、ノースカロライナ州立大学のユニバーサルデザインセンター所長であったロナルド・メイス氏が1980年代に提唱した、バリアフリー概念の発展形。

基本コンセプトは、「できるだけ多くの人が利用可能であるよう製品、建物、空間をデザインすること」である。デザイン対象を障害者に限定していない点が一般に言われる「バリアフリー」とは異なる。
つまり、年齢や身体の状況等に関わらず、誰もが安全に使いやすく、わかりやすい、暮らしづくりのために、ものや環境・サービスを設計デザインすることをいう。

■Webデザインに関する具体的な例

  • パソコンの操作を、キーボードやマウスだけでなく、他の入力手段に対応させる
  • パソコンの画面表示を見やすく工夫する
  • 音声での出力に配慮した画面表示、構成にする
  • 外国人などのために、文字の代わりに絵文字(ピクトグラム)を使っての各種表示を行う




ユニバーサルデザインの7原則
(The Center for Universal Design, NC State Universityによる原文より)

  1. どんな人でも公平に使えること(Equitable use)
  2. 使う上で自由度が高いこと(Flexibility in use)
  3. 使い方が簡単で、すぐに分かること(Simple and intuitive)
  4. 必要な情報がすぐに分かること(Perceptible information)
  5. うっかりミスが危険につながらないこと(Tolerance for error)
  6. 身体への負担(弱い力でも使えること)(Low physical effort)
  7. 接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること(Size and space for approach and use)



※1990年頃から米国の建築家ロナルド・メイス氏が、この考え方を本格的に提唱し、彼と製品デザイナーであるモーリー・ストーリー氏を中心に、環境デザイナーやエンジニアなど様々な職業の人たちが集まり、「ユニバーサルデザインの7原則」を発表している。

ユニバーサルデザインの概念

自身も身体に障害をもつロナルド・メイスは、法律の限界を踏まえて、障害のある人を特別視せずにあらゆる人が快適に暮らすことが出来るデザインとして、ユニバーサルデザインを提唱しました。

発想の起点は「すべての人が人生のある時点で何らかの障害をもつ」ということを前提としている。
そもそも、生活必需品やみんなで使う公共空間や交通機関がすべてユニバーサルデザインであるならば、バリアフリーにする必要はないのである。ユニバーサルデザインは「みんなをつなぐデザイン」でもある。



UDF(ユニバーサルデザインフォーラム)
1999年7月に民間主導型の任意団体として設立。
ユニバーサルデザイン(UD)に関する、理解促進と意識高揚をはかるための情報交換・国際交流を行い、合わせて新たな商品開発に向けての技術向上に寄与することを目的とし、あらゆる業種の企業、行政機関、教育機関等の参加による、日本型のユニバーサルデザイン社会の実現を目指している。




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